小さくて、二重の目がぱっちりとしてて、長くまっすぐな髪。


やっと会えた。


俺は言葉に表せないくらいうれしかった。


『あずさ』っていうんだ…。



「おはよ、奏太!何突っ立ってんでたよ?」


あまりにもうれしくてボーっとそこにいたままの俺に話しかけてきたのは、佑センパイ。


サッカー部で中学からお世話になってるセンパイだ。


佑先輩に聞けば、『あずさ』センパイのことわかるかも!


「おはようございます。佑センパイって『あずさ』っていう男が苦手な女の人知らないっすか?」


「…たぶん、俺と同じクラスの広野さんのことだと思うけど。」


少し考えた佑センパイはそう言った。


広野…あずさセンパイか…。

佑センパイと同じクラスなら1つ上。