改定版・はじまりの季節

だって、むなしいだけだもん。


それに気づいたから。


「好きな人....
いるのか?」


遥人は、寂しげに私を見た。


「いるよ。
ずっと、その人だけを想ってた。
けどね。
きっと、好きになってもらえないから。
なら、代わりに誰かをって思ったけど、無理だった。」


私は、なにを言ってるんだろう。



本人を目の前に。



「俺でも無理かな?」


「えっ?」


遥人の言ってる意味がわからなかった。


「小さい時から、ずっと真白だけを見てきた。
年齢は無理だけど、真白に追いつきたくて勉強とか頑張った。
真白の初めての人にはなれなくても、最後の人になりたいから。」


「遥人、なにを言ってるの?」


全然、理解できなかった。


だって、信じられるわけないじゃない。


5歳も下の幼なじみが私を好きだなんて。


それに、遥人は、周りに期待されるほどの私には、極上すぎる男。


まあ、私は、そんな遥人を好きなんだけど。


夢見てたけど、まさかこんな.....