「わからないけど、朝から出かけてるのよ。」


もしかして.....



「ただいま。」


そんな時、お父さんがタイミングよく帰ってきた。


「お父さん、お帰りなさい。」


お母さんが優しい笑みでお父さんを迎えた。


お母さんは、お父さん大好きだからね。


「真白、ほれ。」


お父さんは、予想通りの物を私にくれた。


「ありがとう、お父さん。」


私の大好きなケーキ。


そこのお店のケーキは、どれも評判なんだよね。


けどね。


一つだけ朝一で並ばないとゲットできない代物と言われている幻のケーキがあるのだ。


お父さんは、それを知ってるから。


「お姉ちゃん、それはまさか!」


碧がスゴい驚いてる。


「後で、みんなで食べようね。」


「お父さん、まさか真白のために？
私には、買ってくれないのに。」


お母さんは、拗ねてる。


かわいい。


仕方ないよね。


でも、それでいいと思う。


両親が仲がいいとこを見ると、そういう相手を見つけたいと思うから。


そうなれるのかな？