テスト期間が終わった後の学校はただの惰性で過ぎていく。
目前に迫った夏休みに想いを馳せて、だらだらとカレンダーを塗りつぶしていく日々だ。
眠気と戦いながら、ようやく終えた一日。
掃除のために机を下げていると、声を掛けられる
「ん?」
「来週、遊びにいくっていうやつ」
「あぁ、西村達と?」
西村の名前に、緊張したようにピクリと肩を動かすと、山下は頬を染めた。
解りやすい。ここまで解りやすいのに西村はどうして気づかないのか。
「映画、行こうと思うんだけど、どうだろ?」
「あ、いいんじゃない?」
「もー適当だな松本くん。」
口を尖らせる山下に軽く謝って、出来ればラブストーリーじゃなくてアクションものがいいって言ってみたけど、彼女が選んでくるのはラブストーリーに決まってる。
好きな人と観るなら雰囲気がいい映画がいいもんな。
映画の途中に寝るという最悪なことは避けなければ。
「西村」
サッカーシューズを持って部活へ向かう西村の背中を俺は呼び止めた。
彼の持つシューズは相当使い込んでいる色をしていて、西村の普段の努力が滲み出てる
好きなんだな、サッカーが。
それはずっと思っていた。そして、そこまで夢中になれることがある彼に羨ましい気持ちでいた。
「どした?」
「山下が、来週映画でいいかって」
「あぁ、映画、かぁ」
目線をふわふわと泳がせて、西村はにやける。申し訳ないけど少し気持ち悪い。
どうせ、映画館で手をつなげないかとか考えているんだろうな。
「いいね、映画。ラブストーリーで」
「まじかよ」
「ムードっていうもんが大事ですよ、松本くん」
ふふん、と笑うと西村は時計を見て「やっべ、アップ遅れる」と慌てて走り出した
「あ、集合時間とか決まったらメールすっから!!」
廊下の先で大声で言う西村に、俺は手を翳すことで応えた。
グランドからは運動部の声、音楽室からは吹奏楽部が楽器を吹く音が響いていた。
目前に迫った夏休みに想いを馳せて、だらだらとカレンダーを塗りつぶしていく日々だ。
眠気と戦いながら、ようやく終えた一日。
掃除のために机を下げていると、声を掛けられる
「ん?」
「来週、遊びにいくっていうやつ」
「あぁ、西村達と?」
西村の名前に、緊張したようにピクリと肩を動かすと、山下は頬を染めた。
解りやすい。ここまで解りやすいのに西村はどうして気づかないのか。
「映画、行こうと思うんだけど、どうだろ?」
「あ、いいんじゃない?」
「もー適当だな松本くん。」
口を尖らせる山下に軽く謝って、出来ればラブストーリーじゃなくてアクションものがいいって言ってみたけど、彼女が選んでくるのはラブストーリーに決まってる。
好きな人と観るなら雰囲気がいい映画がいいもんな。
映画の途中に寝るという最悪なことは避けなければ。
「西村」
サッカーシューズを持って部活へ向かう西村の背中を俺は呼び止めた。
彼の持つシューズは相当使い込んでいる色をしていて、西村の普段の努力が滲み出てる
好きなんだな、サッカーが。
それはずっと思っていた。そして、そこまで夢中になれることがある彼に羨ましい気持ちでいた。
「どした?」
「山下が、来週映画でいいかって」
「あぁ、映画、かぁ」
目線をふわふわと泳がせて、西村はにやける。申し訳ないけど少し気持ち悪い。
どうせ、映画館で手をつなげないかとか考えているんだろうな。
「いいね、映画。ラブストーリーで」
「まじかよ」
「ムードっていうもんが大事ですよ、松本くん」
ふふん、と笑うと西村は時計を見て「やっべ、アップ遅れる」と慌てて走り出した
「あ、集合時間とか決まったらメールすっから!!」
廊下の先で大声で言う西村に、俺は手を翳すことで応えた。
グランドからは運動部の声、音楽室からは吹奏楽部が楽器を吹く音が響いていた。
