「鏡の中ぁ!?」


「そうじゃ」







空凪の居場所がわかったと言った銀零に何処なのかとハツが問いかけると、銀零は鏡の中だと言った。


思ってもみなかった場所にハツは半信半疑だった。







「窓に近づいてよく見てみろ」


「んー?・・・・・・あっ」







銀零に言われ見てみると、窓に映った自身の背後を一瞬何かが横切った。

恐ろしさに顔を青ざめてばっと振り向いたハツだったが、そこには銀零以外誰もいない。







「今のって・・・・・・」


「空凪だ。それが綻びだ」


「ど、どうするの?」







おどおどとしながら問いかけたハツに、銀零ははぁ!?と顔をしかめた。







「どーするもこーするも、お主が捕まえるんじゃろ」



「ど、どーやって!?相手は鏡の中にいるんだよ?すり抜けろって言うの!?」



「そう言っとるんじゃが?」







当たり前だろと言うように言った銀零に今度はハツがはあ!?という顔をした。







「じゃが、すり抜けるのはお主ではない」



「?」







銀零の言葉に疑問符を浮かべたハツに、銀零はにやりと笑って見せた。