卓巳君は貪るように、あたしの体を触る。

熱く荒い息遣い……。

いつもと違ってなんだか激しい。

怖いよ……。


「……や…」


身をよじって抵抗しようとしたら、両手を床に抑え込まれた。


卓巳君は上からじっとあたしの顔を覗き込む。


なんで?

わかんないよ。

なんでそんな切なそうな目で見るの?



「萌香チャン……バラの花にはなんでトゲがあるか知ってる?」



「……?」