あたしは卓巳君に抱きつくとそのまま押し倒した。

卓巳君の首筋にキスをして、それから舌でなぞる。

卓巳君の体がピクンと動いた。

あたしは上から卓巳君の顔を覗き込んでニッコリ微笑んだ。


「今日は、あたしが食べちゃう」


「うわ。大胆……」


「こういうの嫌い?」


「いや、こういうのもなかなか……。むしろ好き」


にんまり微笑む卓巳君に、あたしはゆっくりと顔を近づけて、その唇に触れた。


「チョコ……まだ残ってる?」


「ああ……」


「あたしにも……ちょうだい」


「ん……」


舌が感じたのは、甘いチョコレート味。

あたし達はそれを味わいながらゆっくり溶かしていく。



あたしは卓巳君のもの……。


卓巳君の言葉一つで不機嫌にもなるけど……


だけどそんな時にはまたあたしに触れて欲しい。


そしてその指で……唇で溶かして欲しい。



「甘いね……」


「ん……」



スイートな……

スイートな……あたしのカラダを


たくさん愛して。




【完】