「そ。オレ、昼間むかついてたんだ。今日、すげぇおしゃれしてたじゃん? 胸とか見えそうなほど、開いてるし。そんなきわどい服着て合コン行くのかよってむかついてて。気づいたらもう、抱きしめてた」


あ……。

そうだったんだ。

だからコート脱いだとたん抱きしめられたんだね。


「そしたら、今日はエッチしない……とかまで言い出すし。やっぱオレのこと、なんとも思ってなかったのかな……とか考えたら、もう……あんなことしてた」


「だから、あんなに強引だったの?」


「ああ。なんかよくわかんねぇけど。めちゃくちゃにしてやりたい気分だったんだ。オレのもんだ……って主張したくなった」


「卓巳君……」


「ごめんな。怖かった?」


「ううん」


あたしは首を振る。


そして腕を伸ばして卓巳君の首に絡ませる。


「もっとそう思わせて欲しい。卓巳君のものだって……」


卓巳君は一瞬目を丸くして、それからニヤリと微笑んだ。


卓巳君の顔が近づいてくる。

熱い唇が触れた瞬間、あたし達はそのままベッドに倒れ込んだ。