あたし達は同時に呟き、そして空を見上げた。


「雪だ……」


真っ白な粉雪がチラチラと舞ってあたし達に降り注ぐ。


「今夜はホワイトクリスマスだな」


卓巳君がにっこり微笑んでそう言った。


静かに舞う粉雪はきっと空からの贈り物。

「おめでとう」って、神様からの祝福を受けているような気がした。



卓巳君の唇があたしの唇を優しく包み込んだ。


この近くにも教会があるのかな。

どこからか賛美歌が聞こえる。


いつか、本物の神様の前で祝福されたいな……。


そしたら、永遠の愛を誓ってね。