「それは見てればわかるわよ……って、もったいつけるほどのことじゃないか」
和美さんは肩をすくめ、話し始めた。
「あたし達、大学でボランティアサークルやってんの。まぁ……これはその活動の一つなんだけどね……」
「ボランティア……」
そうだったんだ……。
卓巳君がそんなサークルに入ってるなんて、全然知らなかった。
「そ。クリスマスだっていうのに、自宅に戻ることもできない患者さんやそのご家族のために何かできないかってことになってね。去年はマジックショーなんてやったの。でも、大失敗でさぁ……。じゃ、今年は演劇でもやろうかってことになって。卓巳はその劇の主役なのよ」
「そうだったんですか……」
だからクリスマスイブは会えないって言ってたんだ。
さらにあたしはもう一つ気になっていたことを尋ねることにした。
「和美さんと卓巳君は……その……何でもないんですか?」
「え?」
「あの……つきあってるとか……そういう……」
「まさか! やめてよー」
和美さんはクスクス笑いながら、否定した。
「なんであたしと卓巳が? 誰かそんなこと言ってた?」
「いえっ……あの……」
そうだ。
よくよく考えてみれば、全てはあたしの勝手な思い込みだったんだ。
あれ……?
そもそも、あたしは何で、和美さんが卓巳君の彼女だと思い込んだんだっけ……。
「あ……!」
しばらく考え込んでいたあたしはある事を思い出した。
「洋服!」
「え?」
「洋服です。前に卓巳君の研究室に行った時、お友達が卓巳君に紙袋を渡してたんです。和美さんの部屋に忘れ物してたって……。その時に、和美さんが洗濯してアイロンかけといたから……みたいな話してたから、あたし中身は洋服なんだと思ってて。それで卓巳君は和美さんの部屋に泊まるような仲なのかなって……」
「え? 洋服……? そんなものうちに置いてたかなぁ……?」
「うーん……」としばらく考え込んでいた和美さんは、思い出したのか「ああっ」と声を上げた。
「それはね……」
和美さんは肩をすくめ、話し始めた。
「あたし達、大学でボランティアサークルやってんの。まぁ……これはその活動の一つなんだけどね……」
「ボランティア……」
そうだったんだ……。
卓巳君がそんなサークルに入ってるなんて、全然知らなかった。
「そ。クリスマスだっていうのに、自宅に戻ることもできない患者さんやそのご家族のために何かできないかってことになってね。去年はマジックショーなんてやったの。でも、大失敗でさぁ……。じゃ、今年は演劇でもやろうかってことになって。卓巳はその劇の主役なのよ」
「そうだったんですか……」
だからクリスマスイブは会えないって言ってたんだ。
さらにあたしはもう一つ気になっていたことを尋ねることにした。
「和美さんと卓巳君は……その……何でもないんですか?」
「え?」
「あの……つきあってるとか……そういう……」
「まさか! やめてよー」
和美さんはクスクス笑いながら、否定した。
「なんであたしと卓巳が? 誰かそんなこと言ってた?」
「いえっ……あの……」
そうだ。
よくよく考えてみれば、全てはあたしの勝手な思い込みだったんだ。
あれ……?
そもそも、あたしは何で、和美さんが卓巳君の彼女だと思い込んだんだっけ……。
「あ……!」
しばらく考え込んでいたあたしはある事を思い出した。
「洋服!」
「え?」
「洋服です。前に卓巳君の研究室に行った時、お友達が卓巳君に紙袋を渡してたんです。和美さんの部屋に忘れ物してたって……。その時に、和美さんが洗濯してアイロンかけといたから……みたいな話してたから、あたし中身は洋服なんだと思ってて。それで卓巳君は和美さんの部屋に泊まるような仲なのかなって……」
「え? 洋服……? そんなものうちに置いてたかなぁ……?」
「うーん……」としばらく考え込んでいた和美さんは、思い出したのか「ああっ」と声を上げた。
「それはね……」

