「おい坂野、おまえもちょっと放課後残れ」 「はぁ……、分かりました」 と少しだるそうに返事をした、坂野くんと呼ばれたその人。 そして、あたしが見すぎてたせいか 坂野くんと目が合った。瞬間、 あ……。 忙しくドキドキし始めた心臓。 そして急に熱くなってきた顔。 なんなの……? 「何?」 『あ、あたし佐藤奈緒。よろしくね!』 「佐藤……奈緒?」