センチメンタル・ギター

最近聞いたお勧めのCDから

年代物の名盤

穂奈美ちゃんは一ヶ月に1回来るか来ないかの間で

大量に借り溜めをする


アレも、コレも

と言って結局、今回も十数枚を借りた


一通り物色が終わった後

コーヒーを飲みながら1枚1枚の感想を伝える


ドラムが刺すようで気持ちいい

ベースラインが重くてインパクトがある

とか


その間穂奈美ちゃんは物珍しそうに部屋を捜索する

いつものパターンだ


タバコに火を付けて一息ついてると

「鼎君って、こんな小説とか読むんだね」

煙が変なとこに入ってむせる

やばっ…


「『初めての恋を覚えてますか』とか、かわいらしいの読むね」

ちょっと馬鹿にするような口調


バレないように奥に直し込んだのに…

「こんな奥に直し込むってことは、初恋は忘れたい思い出なのかな?」