甘くとろけてアタシを愛して



「もお・・・。姫華だよ」

香水くせえ・・・。

「ねえ、拓。彼女?」

由依華が耳元でつぶやいた。

彼女に誰って聞かねえだろ。
天然は変わってねえなあ。


「ごめん。知らねえわ。
じゃあな」


「彼女にあんなこと言ってよかったの?」

「彼女じゃないから、大丈夫だよ」


「ていうか、拓さあ・・・。早いよお!」

そう言って俺の裾を掴んでついてきた。