うるさい教室に響く私の声。

でも、すぐに掻き消されてしまった。





「何で“分からない”なの?」

不思議そうな顔をして、その整った眉を歪めた。



「言いたいこと・・・たくさんあるの。でも....ずっとずっと言えなくて....気付いたら卒業式で....騎士がどこの学校に行くとか分からないし...どうしたらいいだろうって.....」


必死で涙を堪えた。
別に流せばいいのに、流すのを我慢した。




ずっと迷って、ずっと不安だった。

離れて行くのが、こんなにも怖いものだと。

また辛い日々が続いてしまうのかと思うと、騎士に何も言えなくなっていた。


ただ明るく笑ってただけ。


顔で笑って
心で泣いて。



何をするのも勇気がいる。

そんなの分かってるけど、肝心の勇気が足りなかった。






どこの学校に行くの....?



将来の夢は....?



私のこと好き....?



隣にいてもいい....?



好きでいて....いい?



私のこと....どう思ってるの?







ねぇ...
どうしたらいいですか?




どうしたら.......寂しくなくなりますか?




どうしたら......幸せでいられますか?