「純恋さーーん!!一緒に写真撮ろうよ、こっち来てっ」



「えっ!?ちょっ・・・・」



相変わらず、如月さんには振り回されっぱなしの私。


突然、手を引かれて後ろ黒板に。


そこにはクラス全員の寄せ書きが書いてある。



「ここで撮ろう!!騎士は生徒代表挨拶から一切顔見えなくなったし・・・一体どこいったのよ!!!」


「あ...そうだね。騎士、どこ行ったんだろ?」



卒業式が終わった今。

生徒代表挨拶をして壇上から降りたとこまでは見てたけど....

一体どこ行ったんだろう?



「えぇ!?そんなに薄い反応でいいの!?フィアンセ同然の彼が突然いなくなっただなんて...」

そう言って如月さんは涙を拭う手フリをして私を見た。





「純恋さんは騎士に何か言わないの?」

突然優しい声色に変わり、私をじっと見た。


周りはガヤガヤとうるさいのに、この場所だけ少し時間が止まったような感覚に陥った。





「・・・分かんない」