嬉しいこと


楽しいこと


そんなことの後は、決まって“悲しいこと”があるのを知っている。




2人が会ってから、何年経っただろうか


俺らは離れることになったのだ。




園の皆が門まで来てくれて、1人1人別れの言葉を俺にくれた。



“離れていても私達は繋がっている。いつか会えた時の感動を味わえるように。いつでもここが、騎士のお家よ”


そう言って、園長先生は俺を抱きしめて静かに涙を流した。



それにつられ皆泣いていたけど.....ただ1人、如月...いや、メルは泣いてなかった。


後から聞くと、あれは泣けなかっただけ、と言って笑った。




『さよならは言わない。また絶対に騎士に会いに行くから』


メルは俺に、この言葉をくれた。



じっと俺を見て、辛い顔一つ見せず。