胸の奥が....熱くなってくる。どんどん湧きあがってくるような.....
・・・熱い....
「....おねが・・い....やめ・・・て」
必死に懇願する。
こんな騎士・・・・私は見たくない...
いつもみたいに笑ってる騎士が・・・・
私は――――!
「・・・・純恋......ごめ・・・ん」
「・・・・うっ......ひっく・・・・」
涙が溢れてきた。それを騎士の細い綺麗な指が拭っている。整った端正な顔が私の間近で壊れそうなくらい儚い表情をしている。
「・・・うっ....うっ....ひっ・・・く」
止まらないよ。どうしたらいい....?
溢れ出てきた感情が・・・
「ごめん....純恋」
ただ、謝ってほしいわけじゃないの...
だって・・・キスって本当に好きな人にやる行為でしょ?
・・・・でも、騎士には・・・本当に好きな“あの人”がいるじゃない
・・・・私じゃ....ないでしょう?