窓は少しだけ開いているため、風が吹くたびに、ふわりとカーテンが揺れる。



カーテンが揺れると俺があこがれていた光――太陽が入ってくる。





俺は窓を閉め



心を閉め



純恋という、存在に逃げていた。


俺よりもはるかに強い―――女の純恋に。



「騎士は昔っから泣き虫だったでしょ?だから...私が笑わなくちゃって...。騎士が笑えないなら、私が笑おうって」



純恋が話すたび、何度も何度も頷く。



結局・・・俺は純恋には、どうやっても何年...何百年かかっても、勝てないのだ。



いくら強がったって、すぐに・・・お前の笑顔を見るだけで心が―――脳がお前を求める。