肩と肩が触れ合う中、さっきまで俯いていた純恋が急に俺を見る。


「ねぇ...騎士。・・・私さ、騎士の傍にいると自然と安心するの」


ふわっとした優しい笑顔。


そう、これが俺の大好きな笑顔だ。



少しばかり突然の出来事にビクついたが、すぐ平然に振舞った。



さっきよりも秒針が大きくなる。


少しの間でも、これだけ近くにいれば自然と気まずくなる。


「昔は...こうやって一緒にお昼寝したり、一緒に遊んだり...。すっごく・・・寂しかったけど、騎士が隣にいてくれたから、私は笑ってこれた」



“寂しかった”


純恋・・・お前は、ずっとこの言葉を胸の奥にしまいこんでいた。



泣きじゃくる俺に笑ってくれた純恋は、弱音なんか吐かずに男の俺よりも強く前を向いていた。




カーテンから差し込む輝かしいほどの陽


ずっとずっと昔から見てきた太陽を俺は無くしかけていた。