それを“素”でやっているなら、褒められたもんだけどな


実際違うからな


向こうの群がっている女子たちでさえ

「騎士の言うことなら何でも聞くって――!!」


女子特有の猫なで声が途端に教室に響き渡る。


あの声は確か...1年の時の文化祭でミスコンが、どーたらって言う奴だよな。


―――あっ!

川瀬 一華【カワセ イチカ】

ミスコンの覇者って誰かが騒いでたっていう話は耳にはさんだけど・・・・




って!!



ここはッ純恋が先だろーが!!!



「んじゃ、頼むわ!藤宮さん、立てる?」

少し優しめな声で純恋を支える。


「うん、大丈夫」

俺が言ったあと、純恋は花が満開に咲くような...そんな笑顔で俺に笑いかけてくれた。