早紀は風呂に入った。






風呂に入ってからも手を見たが


死相線は無くなって


いなかった。





石鹸をつけて


擦ってみた。






「ククッ」



と、笑う声がした。




風呂には


早紀しかいないはずだ。





『気のせいかな』





早紀は


続けて手を擦った。




「ククッ」



また声がした。





「誰なの!」






在るのは、



弟が風呂に置いてある



おもちゃぐらいだ。