人の手相をいじって何が面白いねん。

早紀は


夕飯が終わると自分の部屋に戻った。







『あいつ




戻ったんだ。






帰るなら一言




言っていけばいいのに。





一体、


何を考えているのか

分かんない』



無性に



腹が立った。







『手相を


戻してくれるはずじゃ



なかったの。





これからどうすればいいのよ。



独りで取り返すのなんて



危険過ぎて





無理だわ』



携帯を手に取った。




『赤井君は



明美には黙っていろと言ったけど、





話してみよう』