早紀がSクラスに行くと



明美が隣に座った。






「最近、



元気が無いわね。



もう一回、里子さんに




相談してみる」




「気にしてないから



心配しないで」




授業開始のベルが鳴った。



早紀はテキストを開いて


集中しているふりをした。






『これ以上、




明美にも里子さんにも迷惑をかけることは




できない』




早紀は明美の横顔を見ながら



思いを強くした。