新撰組と鬼の娘



…………どうやら寝ていたみたい。


もう夕方だ。


まだ猫は私の上で寝ている。


総「あ、ここにいた。全く、急にいなくなってびっくりしたじゃないか。」


沖田さんが茂みの向こうから、ひょいと現れた。


普段なら、すぐに謝る。


だけど今は謝れなかった。



総「まだ拗ねてるの?……当たり前でしょ?頼んだのは僕達だ。このくらい、平気だよ。なにより、好きな子の傷つく所なんて見たくない。」


『……っ!』


それを言うなら、彼らだって私のせいで怪我してしまった。


『……私だって好きな人の傷なんて見たくありません。治したいです。』