新撰組と鬼の娘



『んぅ〜……。』


太陽の眩しさと、頭の芯にずんとくる痛みで目を覚ました。


総「おはよう、夜魅ちゃん。」


『沖、田……さん…。』


そして、昨日泣きすぎたせいか、少し声が枯れてしまっていた。


『おはよう…ございます。……昨日、は…ありがとう、ございました…。』


そうは言ったものの、笑う事さえも辛い。


総「…疲れが出たんだね……。」


そう言って沖田さんは私の頬に手を添えた。


ひんやりとして気持ち良かった。


総「顔、真っ赤だね…。暑くない?」


『はい…大丈夫ですょ…。』


するとそこに原田さんが来た。


左「おい、総司。いるか?」


総「あ、左之さん。いますよ。」


そう沖田さんが声をかけると、障子が開いた。


左「朝飯できたんだが……。あれ、まだ夜魅寝てるのか?」


総「違いますよ。疲れが今一気にきちゃったみたいで熱っぽいんです。で、夜魅ちゃんから離れる訳にはいかないので…。」


私は2人の方を見ようとしたけど、ピクリとも動かせば頭の芯がズキッとくるので動かせなかった。


総「僕は握り飯ぐらいでいいので、できれば夜魅ちゃんにお粥作ってくれませんか?」


左「あぁ。分かったぜ。…ただし、新八が限界だから俺等が食ってからになるかもしれねぇが…。」


そこでなんとか声を出せた。


『私、は……大丈…夫です…よ。永倉さんを…私のせいで待たせるなんて……申し訳ないです、から…。』


左「そうか、すまねぇな。」


そう言って原田さんは部屋を出た。