「雅志っ…」


しばらく、奈留は俺の腕の中でずっと泣いてた。

ホントに…泣き虫な子。


泣き止んだ頃には、すでに雨は止んでいて、雷なども大丈夫なようだった。


「行こう?」


そぉ言って、彼女の手を引いて歩く。


「あ…そぉいえば…
そのブレスレット…」


「そうだよ?
俺とお揃い♪」


「それ…早く言ってほしかっ…」


言い終わる前に、唇を重ねる。


「これで機嫌直った?」


「う…うん///」


奈留はやっぱ、笑ってるほうが可愛いって。


奈留の家に帰ると、大分彼女になついた様子の猫ちゃんがお出迎えしてくれた。

「奈留?
シャワー借りていい?」


服ずぶ濡れだからさ~、シャワー浴びたいんだよね。
脱衣所の手前で、俺の服の裾をきゅっと掴んでくる彼女。


「ん?
どぉした?
一緒に入る?」


「そっ…そういうんじゃなくてっ…///
何か食べたいものある?」

「ん~、何でもいいよ?
奈留に任せる♪」


「分かった!!」


奈留のやつ、まだ顔赤いし…


「冗談だって。
俺がシャワー浴びてる間に夕飯作っておいてくれればいいから。」


「うん!
とびっきり美味しいの、作るからねっ!!」


「楽しみにしてる。」


それだけ言って、俺は脱衣所に入っていった。