プロモーションの仕事も無事に終わって、和之と2人で駅に向かって歩いていた。

すると…急に、脚に痛みが走った。


「痛いっ…」


「悠月!?」


「大丈夫だよ、気にしないで?」


和之に聞かれていないことを確認して、何事もなかったように歩き続ける。

すると、たまたま通ったお店のマネキンにギンガムチェックシャツワンピが!!
それにグレーのカーディガンに赤の細ベルトって…

この組合わせ、大好きなのよね~

って…買おうか買うまいか悩んでいる場合じゃないっ…

お昼どきで、人結構多いから…
和之とはぐれちゃったよぉ…


脚を引きずりながらたどり着いたお店の外にあるベンチに座ると、何だか泣けてきた。

もしかしてもしかして、愛想尽かされちゃったの?


やば…なんか泣けてきた…

すると…


後ろからふわっと、何かに包み込まれた。


「いたいた。
もう、これからは首輪をつけなくちゃダメかな。
逃げないように…ね?」


相変わらず…和之ってSだなぁ…


「バカっ!!
逃げないよ?」


「悠月さ、せっかく可愛い格好してるのに、脚ひきずってちゃダメでしょ?
ホラ、見せて…って…水ぶくれ出来てるじゃん…」


そう言って、和之は鞄から絆創膏を取り出して水ぶくれのある場所に貼ってくれた。


「ちょっとはマシ?」


「うんっ♪ありがとう!」


お昼でも食べよっかっていう和之の提案で、向かいにあるショッピングモールに入った。