キィ…

和之はためらうことなく私のロッカーの扉を開けた。
デニムサロペやらギンガムチェックパンツやら白レーススカートやらが並ぶ中で、迷わずデニムサロペを手にとる和之。


「赤ギンガムチェックのズボンと迷ったけど、今着てる悠月のブラウスが白地の水玉柄になってるんだよね、だから…柄を上下に持ってくるとしつこいから、赤はこれでいいか。」


そぉ言いながら、ロッカーの奥にある赤いカバンを引っ張り出していく。


「その…今履いてる靴が茶色っぽいから…靴下も同系色ってことで…このベージュのやつにすればより脚長に見えるんじゃない?
悠月、スタイルいいし…///」


最後に照れてる和之が可愛いっ…///


「じゃあ、僕は外に出てるから、着替え終えたら呼んで?」


「わかった…
ありがとうっ♪」


和之が外に出たのを確かめて、着替えを始める。


一通り着替えを終えて、更衣室の全身鏡に自分を映して、驚いた。

確かに、前の組合わせより、こちらのほうが格段に脚長に見えるのだ。

赤いカバンが映えてオシャレだが、リボンタイブラウスのおかげで、知的な印象は崩れていない。


センスいいなぁ…

和之…///


更衣室の外に出て、和之にぎゅって抱きついた。


「ありがとう和之っ!!
センス良すぎだよ~泣」


「悠月!?
泣くなって。
せっかくの可愛い服装が台無し(笑)。」


今…


可愛いって…

可愛いって(照)


「行こ!!」


「うん。」


「プロデューサーさん、行ってきます!!」


「お?
お…おぉ。
気を付けてな?」


プロデューサーさんの声と、なぜか顔が赤い男性社員に見送られて、和之と2人で会社を後にした。