Five LOVE☆


「あ、急ぐなら、私の車、使っていいから行きなさい。」


「あ…ありがとうございます。」


お言葉に甘えて、院長さんの車を使わせてもらう。

運転は俺で、もちろん奈留が助手席。


助かったぁ…

普段俺、最寄り駅までは電車で、そこから歩いて来てるもん。
時間がヤバイときは車で来るんだけど…ね?


『案内を開始します。』


院長…カーナビに病院スタッフ全員の住所を入力してくれているんだよなぁ…

そぉいう気配りも、院長が皆から慕われる理由の1つかな。


そんなことを思いながら、しばらく車を走らせる。


「いつかドライブデートとか…したいかも。」


可愛いこと言うよな…奈留は。


「いつか…仕事が2人ともオフの日にな?」


「うんっ!!」


ドライブデートかぁ…

いいよなぁ…

海とか…行きたいかも。


「んでさ…ついでに…海とか行かない?」


「楽しそう~♪
海とか大好きっ!!」


『案内を終了します。
…目的地周辺です。』


「早くね?
ってか…奈留の家…どこ?」


立ち並ぶのは…豪邸ばかり。

「あ…そこっ!!
黒い門のある家っ…」


その横の表札には…
「三咲」の文字が。

家…デカくね?


「すごいでしょ?」

すごい…けど…さ…

この大きい家で…奈留は一人ぼっちなんでしょ?

「奈留1人で…寂しくないの?」


「寂しいけど…今は…雅志がいるし…
病院に顔出せば…お母さんがいるし…
お父さんには…テレビ電話で会えるし…

奈留のお父さんは、発展途上国に派遣されている医療チームのリーダーとして、いまなお1人でも多くの命を救えるよう、尽力しているらしい。


「奈留…?平気…?
涙目だけど…」


「大丈夫っ…」


泣いてるし…

大丈夫じゃねーじゃん…