「よしよし♪」


「こんなとこで泣かないの~
泣くなら雅志先輩の側にしなさい?」


「なっ…///」


由起子先輩、まさかのS?

涙は止まったけど、焦りが増す。


と、そのとき。


手術室のほうから、大きな産声が聞こえた。


「まさか…!!」


「無事…生まれましたよ。 2600グラムの女の子です。未熟児の扱いになるけど…1、2週間すれば退院できるわ。
…母子共に健康ですし。」


「…お母さん…ありがとうございます。」


「さ、みんな、行ってあげていいわよ。」


皆で、加奈先輩の元へ。


宗太くんも一緒だ。


「あ。
どうも…」


「加奈とは仲直りしました。
この子は…2人で育てて行きます。
…俺の子ですし。
俺が…いろんな女と浮気してたんじゃない…
俺がいろんな女に浮気されてたんです。
…今になって知ったんです…加奈が僕のことどれだけ好きだったか…」


「加奈を…幸せにします。 …一生。」


「宗太。
幸せにして…ね?」


うぅ…

2人のやりとりに、また泣けてきた…


「奈留、どんだけ泣いてんの(笑)」


「だってぇ~」


病室中が、笑いの渦に包まれた。