〈奈留side〉

やっばい!!

遅刻、遅刻!!

目覚まし時計が何回鳴ったかも覚えていない。

急いでトーストをかじって、髪をスプレーで整えると、猛ダッシュで職場に向かう。

職場までは自転車で30分…
面倒くさいから、走ろう!!

「ハァ…ハァッ…」

きっつ!!

バタンっ!!

急いでドアを開けると、雅志先輩が。

ペットホテルのワンちゃんたちを、お散歩させるつもりみたいで。


「すみません!!
私も手伝いますっ!」


「ゆっくりで大丈夫だよ。 …少し休んでからにしたら?」

雅志先輩…優しいんだよね…

話しているだけで、気がラクになる。


「じゃあ…お言葉に甘えて…そうします。」