Five LOVE☆

なんか…列車の旅ってこの旅行日程で実質2回目なんだけど、
初めてのような気がしてる。
だって…初回は体調が悪くて景色どころじゃなかったから…

今回は普通に元気。

多分…雅志よりもテンション高かったような…?


でも、数日後には毎日この風景を見ているのだと思うと不思議だ。


雅志はこのこと…分かってるのかな…


「華の都、パリにご到着です。」


その使用人さんの声で、列車を降りる。


そのときに…使用人さんに決定的な言葉を囁かれた。

「よく…目に焼きつけておくのですよ?
奈留様は…パリ市内にお住みになられるのですから。」


やっぱり…そうなんだ…


フランスに行く、という現実が…頭の中から離れなかった。
この風景をずっと見られるのはいいけど、
雅志と離れなきゃいけないんだ。
だけど、それと同時に頭の中に浮かぶのは…
城竜二 美崎のあの言葉。
「貴女みたいな甘い人は、この世界ではやっていけないわ。」


少しでも実力を上げたい。"運だけ"なんて…言われてたまるか。


「奈留?
ボーッとしてるけど大丈夫?
早く観光行こうよ。」


雅志に促されて、私はようやくパリの地を踏んだ。