Five LOVE☆

第3Rの前に、10分間の休憩。


「ココア~っ!!」

そう呼ぶと、ワンワンと吠えて尻尾がちぎれるくらい振りながら、私のところにやって来たココア。


これから、アジリティをやることを分かっているのか、目だけは真剣だ。


私がしっかりやらなきゃ。

「ココア、頑張るよ!」


元気に吠えたココア。


気合い十分だ。


ココアが、選手の控え室に向かって低くうなっていた。


「城竜二 美崎」


と書かれている。

知らない名前だなぁ…


「コラ、ココア。
止めなさい。」


そう言って止めた。


だけど、今思うと、ココアはこのこと…分かってたのかな。


地下にある、アジリティが行われる競技場に到着。


観客が固唾を飲んで競技の行方を見守る。


私は、番号通り6番目。


一頭のジャックラッセルテリアに、ココアが先ほどのようにうなっている。


その飼い主を見上げる。

髪型はツインテールにしていて、気が強そうな印象。

「すみません…」


「いいのよ。
…あなた、お名前は?」


「三咲 奈留です。」


「城竜二 美崎よ。
お手柔らかに、よろしくね。」


この人が…

綺麗な人だなぁ。