俺もそろそろ…仕事に戻らなきゃな。

そう思ってドアを開けると、

「また告白?
モテる男はツラいわね?」
確か…奈留が唯一…この職場で仲良さそうに話している…

奈々枝ちゃん。


「うん…まぁ…」


「でも、よく見抜いたわね?
あーいうタイプは、人間には好かれない
って。
だけど…奈留は違う。
人間にも動物にも好かれてる。
そーいう人、この職場にももっと欲しいわね…
残念ながら…この職場には前者のほうの人間ばかり。その中で奈留はツラいはずなのに頑張ってる。」


「あの…さ。
お昼…良かったら一緒にどうかな。」


「うん。いいけど?
そんなに…気になる?」


え!?
別に…奈留のこと好きとかじゃないけど…なんか…ほっとけないから…さ。


「ふふ。…冗談よ。
じゃあ、また後で。」


確か…奈留の話によると…大学のサークル一緒だったって…

この人に聞けば…分かる気がする。

奈留の…過去。