続いての対決は、ぷよぷよ。
不安そうにする悠月。


「大丈夫?
悠月、2日間頑張って特訓したんだから、自信持っていいんだよ?」


皆レベルを中辛にしてゲームスタート。


無事に勝利した。

僕も悠月も、本当に運がいいな。
僕なんて5回連続全消し出来たし、
悠月なんて岩ぷよが2個表示されて負けそうなときに全消しからのフィーバーモードに突入した。

全消しからのフィーバーモードって、
通常よりかなり有利なんだよね。


「ぷよぷよまで強いんですね。」


「よくやってましたから。」

「私も、高校の頃たまに部活の後輩とやってました。」


悠月、そうなんだ…


だからこんなに…スジいいのかな。


「これから、1時間のブレイクタイムを与えます。
その間に、作詞作曲をしてください。
ソロでも連弾でも弾き語りでも…
形式は問いませんので。」

「はい。」


部屋に籠ってさっそく、ノートパソコンを立ちあげる。

「いちお…曲調はこんな感じがいいと思うんだけど。」

そう言って、イントロを聞かせる。
長調の曲。

でも、バックでギターの音もあるから、
どこかバラード調に仕上がっている。


「やっぱ…才能あるなぁ… 私…こんな詞しか書けないけど…」


悠月を抱き締めながら、言う。


「そんなことない。
さすが僕が選んだ娘。
才能あるよ。
これを僕が少しいじる感じでいいかな?」


「うん。
任せた!!」


いつものイチャつきは一切なしで、曲作りに励んだ。
ピリリリリ…

部屋に設置してあるタイマーが鳴った。

ブレイクタイム終了だ。


「よし、行こう。」


僕と悠月は、完成した曲を持って、ピアノのある部屋に向かった。

サウンドルーム。
声優さんが声のアフレコをしたり、ゲームのサントラを作る場所。
隅にはピアノがあって、数々の調整機械もある。