女子とは話さない?


冗談やめてよ。



アイツは"話さない"んじゃなくて


"猫かぶったネクラ"なだけ!!!!



おまけに乱暴だし、口悪いし…


噂と全然違いますから…。




「…勝手に言ってれば?」


「図書室でアンタ達を見た奴は、なかつまじく話してたって」



「本当にそんなんじゃないって!普通に話してだけだし…。
それに藤沢ってベラベラ喋るし、気を遣わなく済むから…」



「それだけ!」と言って、
私はまたご飯に集中した。



智美は変な相槌を打って



「へぇー。
まぁ、なつみも彼氏と別れたばっかだからねぇ…。男が欲しいのも無理ないよ」



「違うよ…別れてなんか…」



私はゴモゴモ言った。



「ねぇ、なつみ」



智美が真面目な目を私に向けた。




「アンタだって分かってんでしょ?
距離置くってのは、建前で、別れる口実だって…」




バン!!!!



その瞬間、私は机を思いっきり叩いた。




「別れてないってば!!!」




クラスの視線が、私達の方に向けられる。



智美がビックリして


「なつみ…」

って、私をとめたのにも関わらず思いっきり教室を出て行った。




走り際、藤沢と目が合ったけど


今はその視線さえも煩わしかった。