[続]嘘から始まる恋

｢いいな〜。王子に愛されてて｣


｢ねー｣


羨ましそうに言う女の子に、同意する女子たち。


そんなに大きな声で盛り上がらないでほしい。



｢あんたらうるさい。さっさと席戻れよ｣


突然聞こえてきた声に、ぴたっと女の子たちは話すのを止めた。



｢自習してるやつの迷惑｣


睨むように言うと、｢分かったわよー｣と渋々席に戻って行った。


｢ごめんね…、迷惑かけて｣


後ろを振り返り謝ると、｢気にすんな｣と苦笑した。



昨日、転校してきた赤月誠吾くん。


今、初めて話したからどんな人か全然分かんないけど、いい人そうだな…って感じた。