しばらく勉強をしていると、部屋の戸がノックされた。 「お兄ちゃん!」 「なに?」 手を止めずにドア越しで返事する瞬くん。 「お母さんが理子ちゃんも夕飯一緒にどうぞって」 「おー」 それだけ言うと水結ちゃんはパタパタと行ってしまった。 「だとさ」 「…いつもいいのかな?」 「いいじゃん。一緒にいられる時間が増えて」 ニッと優しく微笑んだ。