城外



「さぁ、死にたい奴はかかってきな!」


「「ウオォォォ!」」


「そんなに一気に来たら、お前ら自身が動きにくいだろうに。


はあぁぁぁぁ!」


ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ……

「はぁ。

ちと、疲れたな。」


幸大は千変万化の剣を一本の刀に戻す。


「城内、城壁内も敵はなし。

完璧だ。」



「貴様が勇者だな?」


甲冑をつけた兵士が現れた。

「あんたが大将か?」

「そうだ。」


「女だな?

顔、見せてくんない?」

「死に逝く貴様が見る必要はないだろ?

どうしても見たいなら、力ずくでやってみよ。」


「それは、強い男が好みって意味か?」

「貴様、女を馬鹿にすると死ぬ、ぞ!」


ガキィンッ、

「行きなりかよ。

だがな、」


ガンッ、

剣を押し返す。


「俺は女を馬鹿にしてない。

むしろ、敬意を払うくらいだ。


女性とは素晴らしい存在だと思う!」


「貴様の持論に付き合う気はない!」


ガキィンッ、


「じゃあ、顔を拝ませてもらおうか!」


ガイィンッ、


鈍い金属音。


「その程度で傷はつかぬ。


簡単に顔を見れると思うな!」


ガキィンッ、