「さぁな?

ただ、俺は元の世界に戻る気はないし、

ちょっとくらいなら、付き合うぞ?」

王女は目を瞑り、そして再び開く時、その眼は光に満ちていた。


「よし、手の空いてるモノは死体を片付けよ!」

「それから、勇者が現れた。

そう戦闘中の兵士に知らせよ!」

「「はっ!」」

生き残った大臣達は迅速に動き出す。

「貴様は城内の敵を追い払え。

殺しても、追い出しても、好きにしろ。


この城の中に生きたまま敵がいることはないようにせよ。」

「ああ。

でも、その前に、」

幸大は王女へと手を伸ばし、


ふにっ、

「にゃあ!?」

「え?

猫?」

「な!?

妾がそんなこと言うわけがなかろう!

貴様、行きなり何をする!」

「いや、触らせてくれる約束だろ?

それとも、王女ともあろう者が嘘を吐いたとか?」

「妾が嘘を吐くわけがなかろう!

良い!

好きなだけ触らせてやろう!」


「じゃあ、遠慮なく。」


ふにっ、ふにっ、ふにっ、

「…く、…っふ、…ふにゃ、」

ふにっ、ふにっ、

「き、貴様!

いつまで触っとる!


早く敵を追い払わんか!」

王女が怒る。


「じゃあ、追い払ったら、次は尻尾触らせてくれる?」

「な!?

貴様!尻尾とは人間の尻も同然!

それを触らせろなどと!」

「いたぞ!」

敵がさらに乗り込んでくる。


「どうする?

王女様。」


「くっ!

良い!

胸でも尻でも好きなだけ触るが良い!」

「胸も尻も触りたいとは言ってないけどな!」

言い終わると同時に敵を斬る。


「じゃあ、行ってくる。

約束だからな?」