一時間後


城は敵兵でいっぱいになった。



「くそっ!

どこに隠れているんだ!


他の兵士も全員中に入れて探させろ!」


「これで全員です!」



ドドンッ、

太鼓の音が響いた。


そして城壁からは多くのジパング兵が弓矢、大砲、弩砲を構えていた。


「しまった!

囲まれたか!


皆、退避せよ!」


「ダメです!

門が開きません!」


「門を破れ!」

「門を破壊する道具がありません!」


「探せ!

ここは敵の城。

攻城兵器の一つや二つ…


敵の城?


しまった!

壁でも何でもいい!

この城から出るぞ!

我々は、



閉じ込められた!」



「かかったな!」

幸大が城壁に現れた。


「くっ!

よくも!!」



「これぞ、


<ソンシ

三十六計の一つ


空城の計>


恐れ入ったか!」



「ふっ!

このような策。

援軍が現れればすぐに逆転する!!」


「援軍が来るのはいつだ?」

「何?」


「その城には食料はない。

全て運び出した。」


「何だと?」


「食料なんてな、全員で運べば一日もかからない。

水も食料もない。

さぁ、どうする?」