「幸大さん!」


「どうした?」

「王女様に付いていてあげてください。」

「何で?」


「それは…

ひゃうっ!?」

幸大が犬耳を触る。


「悪いな。

今からやることがあるんだ。」


「やること?」


「まずは食料だな。

飯を食えなきゃ駄目だし、城から出るんだからちゃんとしないと。」


幸大が言う。


「では、食料については私が城の者に話をつけましょう。」

クノイチが言う。


「ならば、私は部屋の片付けについて話をしてこよう。」


「じゃあ、俺は城の奴らに俺達の生活面での話と説明をしてくる。

まぁ、細かいことは俺が決めとく。」


「では。」

クノイチが消える。

「そっちは任せたぞ。」


ネネは進路を変え、去っていく。

「城を出る!?

幸大さん…」

「悪いな、イヨ。

忙しくなるから。

ベンケイ、手伝ってくれ。」



「あ、ああ。」

「イヨにも一応話すか。

ついてきてくれ。」


「…はい。」