部屋に兵士が入ってくる。


「報告!

城外の砦は全て囲まれ、兵糧攻めを受けております。


さらには、敵軍が城門、城壁を突破!

直にここにも参ります!


この城は!

この国はお仕舞いで…」


ザシュッ、

兵士が後ろから首を切り落とされた。


「ここまで敵軍が!?」

「逃げろ!」


「誰一人逃がすな!」


ザシュッ、ザシュッ、


扉へと走った逃げ惑う大臣達は皆殺された。


残ったのは、数人の大臣とヒミコ、イヨ、幸大だけだった。


「ジパング国王女、ヒミコ!


貴様の死を持って戦争に終わりを告げる。」


「ふざけるな。

貴様らに殺され我が死体が辱しめを受けるくらいなら、このまま舌を噛みきって自決してくれる!」

ガリッ、

「いってぇ〜!」


強く噛み締めた王女の歯。


歯の間には王女の舌、そして、


「貴様!

なぜ妾の口に指を!」


幸大の指には歯形と血が、


「いやいやいや、

自殺なんかすんなよ!

寝覚めが悪くなるっての。」


「安心しろ、貴様もここで死に二度と目覚めることはない。

妾が召喚したとは言え簡単に死なせてしまうとはな。」