アフター『イヨ』



ある日



「なぜ俺は膝枕をされているんだ?」


幸大が言う。


「幸大さんの耳掃除をするためです。」


イヨが言う。


「頼んでないと思うが、」

「頼まれる前にやるのがパーフェクトなお嫁さんです。」



「…まぁ、気持ちいいから構わないけど。」



数分後


「耳掃除が終わったなら解放してください。」

「もうちょっとくらいこのままが良いです。」


「まぁ、膝枕なんて母さんに子供の時にしてもらって以来だから、懐かしいし、良いか。」




数分後



「幸大さん、御飯です。」


「ありがとう…って箸とかスプーンが一人分しかないけど。」


「これは私のです。



そして、


はい、あーん。」


「ふざけ倒せ。」


「…幸大さん、嫌でしたか?


すみません。


幸大さんの喜ぶことをしたかったんですけど、何をしたら良いかわからなくって、

迷惑でしたか?」


「あ、あーん。」


「い、良いんですか!?」


「早くしろ。」


「はい、あーん。」

「あーん。」



「では、私もいただきます。」