楽園はどこに?【BL・GL・NL】



ギリギリで街の様子が見える所で、
どうするべきかを考えていた。

正面以外から教会に入れるなら、
そっちの方が入りやすいだろうか。


だけど彼らが警戒しているのは、
教会で暮らしていた少女だ。

逆にそっちを見張っているかもしれない。


だけどとりあえず、
在るか無いかだけでも聞いてみよう。

そう思って隣の少女の方へ
首を傾けた、その時だった。


目当ての、その教会が
爆音を上げて、崩れだした。

割れた壁や窓の隙間から、
赤い炎と煙が見える。


「……何、あれ」

何事だ、と
騒ぐ住民と一緒に、
俺も静かに混乱している。

何かが爆発したようだったから、
その勢いで火は離れた方へも飛んだらしい。

教会が燃えていて、
周りの建物にも火が移っている。


……教会の中に居る人の事は、
きっとあまり心配ないだろう。

心配だけど、きっと危険ではない。

こういう時に少し安心できるのが、
あの特異体質の長所だろう。


だけど俺とは逆に、
少女は、そうは思っていなかった。

俺が平静を取り戻すまでに、
彼女は建物へ向かって走り出していた。