「……何だ?」
「あのライター、取れる?」
残っている手は拘束されているが、
幸い、鎖の先は天井へ伸びている。
言われるままに手を伸ばした先に、
固い、恐らくライターであろう物が触れた
そしてそれを彼女に渡す。
「よかった、最近いつも
まともに立てる状態じゃないから、
どうしようかと思ってたのよ」
本心から嬉しそうな、
だけど無邪気さを感じられない笑み。
「さて、そしてこれは何でしょう?」
壁の隙間から彼女は何かを取り出した。
紐のような何かが、
その手から伸びていて、
壁の隙間を這うように埋まっている。
途中から家具の後ろに入り、
先は見えないけれど、
どうやら何かが隠されているようだ。
「……紐」
見たままで答える。
「そう、紐。
ここにライターで火を点けると?」
「燃えるんじゃないか?」
そう答えると、
彼女はニヤリと笑った。



