会話をしながら、森の中を歩く。
誰かと近づいたなら、
距離が短くなる前に気づけるように
足音やなんかには特に敏感に察知できるよう気を付けながら。
「……その人がいなくなれば
困るのは解るけど、
君の事を追ってくるとは限らないよね?」
「でも多分、彼女の元へ行くって、
それは皆知っている筈だから。
その前にどうにかした方がいいって」
だから捕まえに来ると思う。と彼女は言う
きっと教会の近くに見張りは居るし、
囲っていた家の者が、自分を探しているだろうと。
「それに、その家の子が、ゾンビなの。
この街では、あの人を貰う代わりに、
教会や街の仕事を何かしら請け負っていて
あの家の役割は、私を捕らえて置く事。
だから、逃がしたままだと、
人を摂取できなくて
子どもを亡くす事になってしまうから
必死になって、探すと思うの」
「そっかー」
確かに、森の中の離れた位置に
誰かがいる気配はある。
この子を探しているんだろうか。
相手は人間だと思うから、
向こうはこちらに気づいてないはず。
それはちょっと俺らに有利だ。
「まあとりあえず、
様子見でもしてみよっか?」
街の方へ近づいてみよう。
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