保護すべき、か弱いもの。
交わす視線の高さが近づくにつれ、
そんな存在だった子供は、
いつしか隣に、
なくてはならないものとなっていた。
彼女が笑えば、心が温かくなり、
永く生きる間に忘れていた、
何かを取り戻せたような気がした。
時々は、隣街――そこはこことは違い、
観光資源に溢れている事を上手く利用し、
立派な観光地として名を馳せていた。に、
2人で遊びに行ってみたりもした。
そうしていると不思議と、
もう遠い過去だった
少女の頃に戻ったような、そんな気分で
彼女の隣で、楽しく過ごしていた。
生きているんだと、久々に思えた。
だけどそんな日々は、長く続かなかった。



