「......先生、どうしてあんなごほうびを、私にくれるんですか?」
空を見上げたまんま、聞いてみた。
「え?」
「先生には、彼女さんとかいないんですか?」
「いるわけないやん♪もしいたら、そんなごほうび、あげへんもん」
先生の彼女になった人は、幸せだろうな...。
自分のことを、本当に大切に愛してくれるんだろうな...。
「でも、私となんかでいいんですか?こんな生徒でいいんで、す.........???」
ふいに右手が温かくなった。
世界が止まった気がした。
頭と右手に全ての血が送られているみたいに、そこだけが熱くなった。

