リオと会って
本当のことを
話そうと決めていた。

リオの寂しそうな姿を
見るなり
自分の気持ちが
隠せなくなった。

もちろん、
リカとのことも。

けど、リオには
壁ができていた。
あの時にはなかった、
大きな壁が。

けど、それは
俺のせいでもある。

償いとかは
嫌だったけど
見たことのない、
リオを見ると
胸が苦しくなった。

「あ、休憩、
していかない?」

リオはラブホを
指差した。

「…そーゆうの
やめね?
お前らしくない」

本当はそんなこと
望んでないことは
分かってる。
きっと、俺が
分かった、そう言えば
リオは後で自分を
責めるだろう。

「そ、ならいいや」

そう言ったリオは
どこか安心していた。

リオは俺の前を歩く。

「ねぇ、ヒデ」

「ん?」

「あの時、
ヒデが告ったとき
ヒデは私のこと
どう思ってたの?」

リオは振り返らずに
歩いている。
けど、後ろ姿は
やっぱり寂しそうで
守ってやりたいって
迷うことなく
そう思った。

「ごめん
本当は好きだった」